髪の毛のキューティクル観察方法
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髪の毛を顕微鏡で観察してみたいと考えたとき、気になるのが 「キューティクルは本当に見えるのか」 「どんな観察方法が適しているのか」という点ではないでしょうか。
髪の毛は身近な観察対象ですが、実際にキューティクルの状態まで確認しようとすると、少しコツが必要です。 ただ拡大するだけでは見えにくいこともあり、落射光や透過光の使い分け、 さらにはスンプ法(レプリカ法)のような方法を知っておくと、観察の幅が大きく広がります。
この記事では、髪の毛のキューティクルの観察方法について、 顕微鏡観察の基本からわかりやすくご紹介します。
この記事のポイント
- 髪の毛は顕微鏡で観察できるが、キューティクルは条件によって見え方が変わる
- 表面観察には落射光が役立つ
- 白髪には透過光も便利
- より詳しく見たい場合はスンプ法(レプリカ法)が有効
- 比較観察をすると違いが見つけやすい
キューティクルとは?
キューティクルとは、髪の毛の表面を覆っているうろこ状の層のことです。 この層が整っていると髪にツヤがあり、逆に傷みが進むとキューティクルが乱れたり、はがれたりして見えることがあります。

髪の毛の断面は大きく分けて、以下のような構造になっています。
- キューティクル:表面を覆う層
- コルテックス:髪の内部の大部分を占める層
- メデュラ:中心部に見られることがある層
このうち、表面状態を確認したいときに注目するのがキューティクルです。
キューティクルは顕微鏡で観察できる?
結論からいうと、条件次第で観察できます。ただし髪の毛そのものを顕微鏡で拡大しても、キューティクルがはっきり見えるとは限りません。
髪の毛は細く、さらにキューティクルはごく薄い構造のため、観察条件によって見え方が大きく変わります。 特に、ただ髪の毛をプレパラートに置いて見るだけでは、表面の凹凸が分かりにくいことがあります。
そこで重要になるのが、以下のような観察条件です。
- 落射光で表面の反射を活かす
- 透過光で髪の輪郭や内部を確認する
- スンプ法(レプリカ法)で表面の型を取る
キューティクル観察では、これらを目的に応じて使い分けることが大切です。
観察方法①:そのまま顕微鏡で観察する
もっとも手軽な方法は、髪の毛をそのまま観察する方法です。 ミクロハンターレンズのようなスマホ用顕微鏡でも、髪の毛の太さや表面の質感、傷みの傾向などを気軽にチェックできます。
観察手順
- 髪の毛を1本用意する
- スライドガラスの上にまっすぐ置く
- 必要に応じてテープなどで軽く固定する
- 顕微鏡でピントを合わせて観察する
この方法で見やすいもの
- 髪の太さの違い
- 表面のツヤ感
- うねりや形状
- 枝毛や先端のダメージ
ただし、この方法ではキューティクルの一枚一枚を明瞭に観察するのは難しい場合があります。
落射光と透過光の違いを知ると観察しやすくなる
髪の毛の観察では、落射光と透過光の違いを知っておくと、とても役立ちます。
落射光とは
落射光は、試料の上から光を当てる方法です。 髪の毛のように表面の質感を見たい場合に向いており、キューティクルの凹凸や表面の乱れを確認しやすくなります。
落射光が向いている観察
- 表面のツヤや荒れ
- キューティクルの凹凸の雰囲気
- ダメージの比較
透過光とは

(上画像:透過光による観察)
透過光は、試料の下から光を当てる方法です。 髪の毛の輪郭や濃淡は見やすくなりますが、表面の立体感は出にくく、キューティクル観察にはやや不向きなことがあります。特に黒髪は光を通しにくく、透過光では観察が難しいです。
透過光が向いている観察
- 白髪
- 脱色した髪の毛
つまり、髪の毛のキューティクル観察方法では、落射光と透過光を使い分けることがポイントになります。
黒髪のキューティクルをそのまま顕微鏡で観察したい場合は、まず落射光を試すのがおすすめです。
観察方法②:観察に便利なスンプ法(レプリカ法)
キューティクルをより分かりやすく観察したいときに使われるのが、スンプ法(レプリカ法)です。
まずは下の観察動画をご覧ください!
これは、髪の毛そのものを見るのではなく、髪の表面の凹凸を転写して観察する方法です。 表面の形が型として残るため、キューティクルの並びや傷み具合を確認しやすくなります。
スンプ法(レプリカ法)とは?
髪の毛の表面を、木工ボンドなどの接着剤や液体絆創膏などに写し取り、その“レプリカ”を顕微鏡で観察します。 直接見るよりも表面構造が分かりやすくなるため、教育現場や観察実験でも知られている方法です。
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木工ボンドと比較し、液体絆創膏は乾きが早いので5~10分ほどで乾燥するのでおすすめです。 |
スンプ法の観察手順
- スライドガラスに液体絆創膏を薄く塗る
- 液体絆創膏が乾かないうちに髪の毛を乗せて軽く抑える
- 乾くのを待つ
- 液体絆創膏から髪の毛をゆっくりと剥がす
- スライドガラスに残った絆創膏を観察する
スンプ法のメリット
- キューティクルの凹凸が見やすい
- 表面状態の比較がしやすい
- ダメージ毛と健康毛の違いを確認しやすい
スンプ法の注意点
- 少し手間がかかる
- 材料の準備が必要
- 転写条件によって見え方が変わる
「髪の毛をそのまま見てもよく分からない」と感じた場合は、 スンプ法(レプリカ法)を取り入れることで観察精度が上がることがあります。
ちなみにスンプ法は髪の毛のキューティクル観察だけでなく様々な観察で応用が可能です。
(スンプ法観察例)葉っぱの気孔
↓ ↓ ↓
髪の毛のキューティクルを観察するときのポイント
1. 汚れや整髪料が少ない毛を使う
ワックスやオイルが付いていると、表面状態が分かりにくくなることがあります。 なるべく素の状態に近い毛を選ぶと観察しやすくなります。
2. 光の当て方を変えてみる
同じ髪の毛でも、落射光か透過光かで印象が変わります。 特に表面観察では、照明の角度によってキューティクルの凹凸が見えやすくなることがあります。
3. ピントを少しずつ動かす
キューティクルはごく表面にあるため、ピント位置が少し違うだけで見え方が変わります。 細かく調整しながら観察するのが大切です。
4. 比較観察をしてみる
- 根元側と毛先側
- 健康な髪とダメージのある髪
- トリートメント前後
このように比較すると、変化が見つけやすくなります。
ミクロハンターレンズで髪の毛を観察する面白さ
髪の毛はとても身近な試料ですが、拡大してみると普段は気づかない違いがたくさんあります。 特にスマホで手軽に使える顕微鏡なら、準備のハードルが低く、思い立ったときにすぐ観察できるのが魅力です。
ミクロハンターレンズを使えば、
- 自分の髪の表面状態を見てみる
- 家族で髪質の違いを比べる
- 学習用に毛髪の構造を観察する
- 自由研究や教材として使う
「顕微鏡観察」というと難しそうに感じるかもしれませんが、髪の毛はとても扱いやすい観察対象です。 まずはそのまま観察し、必要に応じて落射光や透過光、 さらにスンプ法(レプリカ法)へとステップアップしていくのがおすすめです。
まとめ|髪の毛のキューティクル観察方法は“光の使い方”と“観察法の選択”がポイント
- 髪の毛はそのままでも顕微鏡で観察できる
- キューティクルの表面を見たいなら落射光が有効
- 髪の輪郭や全体像を見るなら透過光も役立つ
- より詳しく見たい場合はスンプ法(レプリカ法)が有効
- 観察条件によって見え方は大きく変わる
ミクロの世界を、もっと身近に
ミクロハンターレンズは、スマホで手軽にミクロ観察を楽しめる顕微鏡レンズです。
髪の毛のような身近な試料も、見方を変えるだけで新しい発見につながります。

















